教師が違う

子どもの疑問大切にします

私たちは当たり前を疑うことで、子どもと同じ目線を養います。
1+1は2に決まっているのでしょうか。
仮に決まっているとすれば、誰が、どのようにして決めたのでしょう。

これと同じような疑問を持つ子どもは、必ずいます。
その子から「先生、どうして1+1は2に決まってるの?」と尋ねられたときに、どう答えるか。
灘学習院の教師なら「どうしてだろうね。一緒に考えてみようか」と返します。
その先には「1とは何か」、「+1とはどういうことか」、「2が意味するものは」などの問いが、次から次へと出てくるでしょう。

中には「+」や「=」などの記号の意味に疑問を持つ子どももいるはずです。
そうした疑問の答えを説明するのではなく、「先生はこう思うけど、君はどう?」と子どもの考えを引き出し、頭が動き続けるようにすること。これが灘学習院の教師の仕事です。

一つ一つを「深く」捉えることが大切

問題をサッと見ただけで、ある程度解答に目途を付けることができる。
このこと自体はすばらしい力だと思いますが、そうして得た解答はたとえ正解であっても、そこに疑問や興味が生じないので、発展・応用には繋がりにくいと考えられます。
問題が解けなくても、考える過程を一つ一つ「深く」捉えることができれば、その中に物事の理解を深めるために役立つ事柄がたくさん含まれてますので、焦らず続けていれば必ず成績は向上します。

大人からすれば「当たり前」で済ませたい疑問や興味をなおざりせず、いつも気に留めている姿勢を見せてあげることも教師の大切な役割の一つです。