子どもたちのライバルはAI(人工知能)です

AIに奪われる人間の仕事

あと10年ほどの間に、今の仕事の半分が消える。そんな衝撃的な内容の論文を、2014年、英オックスフォード大学のマイケルA・オズボーン准教授が発表しました。その論文『雇用の未来――コンピューター化によって仕事は失われるのか』には、米国での現在の702職種のうち約半分の仕事について、自動化される可能性があると記されています。同准教授はその後、野村総合研究所とも共同研究を行い、日本の労働人口の約半分は人工知能やロボットなどで代替可能と報告しています。肉体労働がロボットに置き換わるのは当然ですが、行政事務をはじめとする事務系の仕事も、大半がAIに置き換わるのです。子どもたちはこれから社会に出るまでに、AIに置き換えることのできない力を身につけなければなりません。

 

AIにできないのは疑問を持つこと

人間とAIの違いは、自発的に問いを立てる力にあります。人間が自ら問題意識を持てるのに対して、AIは自発的に問いを立てることができません。

何らかの問いかけに対してなら、AIは人間をはるかに超える情報量をベースに、それこそ瞬時に最適な答えを返してくれるでしょう。けれども、問いそのものをAIが立てられるようになるには、まだまだ時間が必要です。「なぜ?」「どうして?」と疑問を持つ能力が、人間とAIとの決定的な違いです。

 

AIを使いこなす力を養います

想像力やアイデアを生み出す力は、問題意識を持つことから生まれます。問題意識はAIにはありません。意識を持てるのは人間だけです。

「なぜ?」「どうして?」という問いこそが、創造力やクリエイティビティの源です。常に問題意識を持ち、自分できちんと考える。こうしたトレーニングを積んでおけば、AIが普及した社会では、AIを使いこなす側に立てます。

考える力を持っている人なら、AIを活用するプログラミングも容易にできます。AIを使いこなすことで、従来の人間の限界を超える仕事をこなせるようになるでしょう。今から20年後ぐらいの社会では、現時点では想像もできないような職業が多く生まれると予想されています。そんな仕事に就いて、バリバリと働いていける人、つまり考える力を持った人を育てることが、私たち灘学習院の使命です。