「なぜ」を引き出し、「なぜ」を大切にします

「なぜ」は魔法の言葉

私たちは「なぜ」という子どもの疑問を、何よりも大切にします。その理由は「なぜ」という疑問こそが、考える力を伸ばす魔法の源だからです。

幼い子どもは、何を見ても「なぜ?」「どうして?」と質問します。たとえば「なぜ、空は青いの?」「どうして、鳥は空を飛べるの?」「今日こんなに暑いのはなんで?」などなど。

子どもにとっては、見るもの聞くものすべてが謎に満ちています。そして「どうしてかな?」と疑問を持っているとき、子どもはあれこれと自分で『考えている』のです。つまり、考えるとは、疑問を持ち、その答えを探すプロセスです。逆にいえば、疑問がなければ、考えることはありません。だから子どもが自ら「なぜ?」と口にしたときこそが、考えるための最高のチャンスなのです。

 

「なぜ」を受け止め、「なぜ」に寄り添う

「なぜ」と疑問が心に浮かんだ瞬間に、子どもの頭の中で思考が働き始めます。言い換えれば考えることとは、疑問を持つことです。「なぜ、空は青いのだろう」と不思議に思ったときに、子どもの頭は回転し始めます。そのとき大切なのは、回り始めた子どもの思考が、少しでも長い時間続くように支援することです。

例えば「どうして、空は青いのだろうね」と子どもの疑問を受け止めて、さらに考え続けるように導いてあげる。「昼間の空は青いけれど、夜はどうかな」と、次の疑問に導いてあげる。「もし、空が黄色かったら、どうなるだろう」と違った切り口に気づかせてあげる。

子どもの「なぜ」に寄り添ってあげれば、子どもは自分で考え続けることができます。考える時間を過ごすことで子どもは、多角的に「考える」力を自然に、自律的に養っていくことができます。

 

答えを出すことより考え続けること

大切なのは、考え続けることであり、そのための考え方を身につけることです。結果的に、空が青い理由(答え)にたどり着けるかどうかは、実は考える力を養う上では問題ではありません。

私たちの「思考教育」が、何よりも大切にするのは、子どもたち一人ひとりの「なぜ」です。一人ひとり異なる「なぜ」を引き出し、一人ひとりに寄り添いながら、その子の「なぜ」を広げてあげる。だから、子どもたちは考え続けることができる。すなわち、考える力を養うことができるのです。